公認会計士試験理論科目(短答式)の勉強方法
監査論
理解5暗記5のイメージです。
やる事は以下の通りです。
1.監査基準を読む
2.テキストにある説明で基準を理解する
理解5がどういう意味かというと、その手続の趣旨を理解してれば正誤判定できる問題が半分ぐらいあるという事です。ここは地頭の差が出ます。基準にはAの場合Bという手続を取るだとかCの場合はDEFを検討するのような事がありますがこれらはそもそもの趣旨を理解してれば覚えなくとも趣旨に照らし合わせる事で正誤判定できる事が多いです。照らし合わせで判定できない部分は暗記します。余計な労力を使わないためにどこを暗記してどこを理解で対応するのかをあらかじめ決めるというのが大事です。
企業法
暗記8理解2
対照的に企業法は趣旨との照らし合わせで解くのは難しいので暗記するしかないです。監査論もそうですが、企業法は特に横ぐしでの暗記が大事です。設立株式が難しいという人はあまりいないでしょう。機関や組織再編が難しい理由は横の繋がりが多いからです。任期や招集決議方法など横の繋がりで覚えないと難しいです。テキストでは役員、機関ごとに説明されているので学習する際は縦で覚えようとしないように注意しましょう。縦は理解で横が暗記のイメージです。
理論科目が苦手という方は理解で解ける部分まで暗記していたり、横の繋がりが出来てないのが原因です。理解の部分は地頭の差が出てしまうので分からなければ暗記してしまうのもありだと思います。
公認会計士試験計算科目(簿記)の勉強方法
簿記の構造は以下のようになってます。
1.資料が与えられる
2.会計のルールに従って処理をする
3.数字等を解答する
1.資料に使われる専門用語の意味が分かるようになる必要があります。要するにテキストを読んで理解すれば良いだけです。
ここはそれ程難しくないでしょう。
2.資料が読めるようになったら次はそれをどのように処理をするかです。ここが最大の関門です。やる事は以下通りです。
1.ルールを理解する
2.暗記するまで反復練習
やる事はこれだけで単純に見えますがこれが難しいのです。
2〜3回問題を解けばその時はルールを覚えたような感じをしますが、しばらくして解いてみると一部の処理をすっぽかしたり、別の処理をやってしまったりという事が起きます。
この原因は主に2つです。
1.処理を抜かす→ルールの理解不足
2.別の処理をする→類似取引のルールとの整理不足
1.ルールを理解してなくても短期的には丸暗記でも解けてしまうので、必ずしも全て理解しなくても良いと思います。ここは地頭も大事になってくるので理解できる所は理解して後は丸暗記で直前に暗記を戻すというやり方でも人によっては仕方が無いと思います。
2.有価証券や組織再編など類似取引が多くてなるとルールを類似取引のものと間違えるという事が起きます。この問題はAの取引には1の処理、Bには2...と全体をまとめて整理する事で比較的容易に解決できます。
3.最後は解答です。
ここではケアレスミスが勝負になります。2までの段階でかなりの集中力を使ってしまってる場合この3の段階で四捨五入や解答する数値を間違えたりとミスが多発するようになります。ですので如何に2までの段階を余裕持って処理できるかが大事となります。
まとめ
簿記ができない原因は2です。対策としては直前にゴリ押しで暗記を戻すか、理解するのどちらかです。
*理解という言葉が非常に曖昧ですがここでは処理に対する意味づけや他の処理との整合的な結びつけという意味で使用しています。
公認会計士試験のレベル
母集団や前提条件が共有されてないから合格率や平均勉強期間はアテになりません。
医師国家試験は合格率90%以上ですがレベルが低いわけないでしょう。
税理士試験は平均合格年数10年とも言われますが、これは勤務しながら勉強する方が殆どだからです。
1番分かりやすい大学受験という尺度で測ると、会計士試験のボリューム層は文系マーチ〜早慶となるため大学受験偏差値でいうところの65が目安となるでしょう。
最上位の難易度ほどでは無いがそれなりに難しいぐらいでしょう。